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0.75秒。人間の1回の瞬きに掛かるおよその時間である。 人間の瞬きに掛かる時間0.75秒に近い1/13秒にシャッタースピードを設定し、私の日常生活のある1日の中で、瞬きを行ったと感じた瞬間にシャッターを押し、その瞬間を重ね続けた。 瞬きにより削り取られた時間を、ありふれた日常と表裏一体の「非日常的なもう一つの世界」と定義することで、物理的な移動を必要とすることなく日常生活の中に身を置きながら海外を旅するような時間の存在をそこに発見した。 目を閉じた瞬間、見ることができる世界。 それは最も身近な場所に存在する旅先であり、人類が未だ辿り着けない人跡未踏の桃源郷である。